「櫻井酒造」へ行く 2012/3/10(第130回)

 1月23日(月)午前中、佐多宗二商店さんにお邪魔したのちに、金峰町の櫻井酒造さんに向かいました。南九州市の頴娃町からは川辺町を経由して蔵のある南さつま市金峰町までは、約30kmちょっと。1時間弱で到着する距離です。

 ナビに従って車を走らせ、一度蔵の前まで行きましたが、約束の時間までかなりあったので、近くの道の駅きんぽう木花館にお昼を食べに行きました。この日は、季節風が強くとても寒い日でした。吹上浜が近いせいか近くに風を遮るものがなく吹き飛ばされそうな感じがしました。頴娃町の佐多さんの所とでは、同じ鹿児島県でもまったく違いました。


 約束の2時にはまだ少しありましたが、帰りのことを考えてちょっと早めにお伺いしました。事務所に入るとすぐに櫻井社長が出てきて対応していただきました。造りの話を中心にいろいろお伺いしましたが、真面目な方で嘘偽りのない造りをしているということが、良くわかるお人柄でした。

 途中からは奥様も加わって、麦焼酎との違いなど興味深いお話しを聞かせていただきました。その中で麦焼酎との大きな違いは、仕次(タンクの注ぎ足し)をせずに、一度に新酒に替えてしまうというお話しだったので、そこが一番ビックリしました。

 詳しいお話しを聞くと、そこの地区の方々は新酒が出来るのを非常に楽しみにされていて、新酒が出るのを今か今かと待っているそうです。そういう土地柄なので、古酒から新酒にいきなり変わってもかまわないらしいのです。もちろん、新酒でもおいしいというのが櫻井さんの焼酎造りでしょうから、そこが大前提となります。

 私がお邪魔した後にも、お客様がお見えになるということでしたので、蔵を見学させて貰い事務所を後にしました。それからまっすぐ帰ればいいものを、無謀にも宮崎経由で帰ったお馬鹿な私でした。 2日間の走行距離890km。


         櫻井社長・奥様、お世話になりました。

あとがき 

 櫻井社長は、「とにかく原料処理に手間をかけて悪い要素を取り去ってしまい、仕込むという基本的なことをしているだけだ」とサラッと言い切ります。しかし判っていながらなかなか出来ないというのが世の常です。この辺りの押さえ処が櫻井酒造さんの強みではないでしょうか。

 他には以前より麹米に力を入れていまして、他の蔵がタイ米で仕込むなか、焼酎では珍しく酒造好適米を使ったりと研究を怠らないようです。その最たる商品が、4月に発売される「おまち櫻井」です。日本酒蔵でもなかなか使うことの出来ない酒造好適米「雄町」を麹米に使用した贅沢な焼酎です。

 お陰様で2月からお取引をしていただけるようになりました。

 徐々に商品アイテムも増えていくと思いますので、
            「金峰櫻井」を今後ともよろしくお願いいたします。