「山忠本家酒造に行く」2002/04/10(第25回)

 翌3月10日は午前中に名古屋市内のお得意先に顔を出したあと、午後から山忠本家酒造のある佐屋町に向かいました。名鉄の名古屋駅より30分ほどで近くの「津島駅」に到着ですが、ここからですと歩いて行くには少し距離があるので一駅先の「日比野」まで行き、天気も良かったのでゆっくりと田んぼの中を20分ほどかけて歩いて行きました。(途中宅地もありますが、まだまだ田んぼも残っています)大きな「山忠新家酒造」の隣にくっついているように「山忠本家酒造」は建っています。

 蔵に着くとすでに数人が利き酒をしていました。少し人が少ないのが気になりましたが、来客用の部屋には入って行くとその訳がわかりました。翌日の11日に「八海山」の南雲さんの社葬があり、それに参列する為に多くの方が午前中に来られて帰られたそうです。

 私を含め、何人かは関係のない酒屋さんもいましたが、かなり多くの方々が取り引きされていると改めて思い知らされました。やはり大きな蔵元さんは違いますね。聞いた話では山忠本家酒造の40倍は造っているようですから・・・

 それはさておき肝心のお酒ですが、今回も事前に60%と50%の1,500kg仕込は終わっていましたので、50%が12〜15までの4本、40%が16〜18までの3本、30%が19と20の2本で、合計9本のタンクから自分の好きなお酒を選びますが、例年同様精米歩合ごとに各一本だけ頼むつもりでした。

 ところが行って知らされたのですが、今年より特別栽培米に関しては生産者より一俵当り相当額の値上げの要求があり、それに応じたということだったのです。それでそのお米で仕込んだタンクに関しても当然お酒の価格に反映させたということでしたので、このタンク(40%と30%各一本)だけはかなりな値上げとなりました。

 あきらかに違うこのお米で造ったお酒でも価格差があるとどう販売してよいのやらと考えたりしまして、とりあえず今年は実験的に熟成させるということで特別栽培米のタンクは「火入」を少量注文しました。(数年後が楽しみです)

 という訳で今回は少ない人数での宴会となりました。会場は昔良く使っていた「蟹江温泉」の湯元館は20人ぐらいの寂しい会となりました。私も名古屋駅前にホテルをとっていたので途中で失礼いたしました。