「大石酒造に行く」2002/10/25(第29回)

 久しぶりに蔵元さんに行ってきました。今回は鹿児島県の「大石酒造」です。10月20日21日と日曜日をからめて小雨の降る中、鹿児島に向かって出発しました。熊本までは一般道を走りましたが、途中の阿蘇付近では濃霧の為視界が20〜30mしかないという状況でした。その為予想以上に時間がかかってしまいまして到着予定時刻をかなりオーバーしてしまいました。

 熊本市内から八代までは高速を利用できますが、あとは一般道の国道3号線をひたすら南下するしかありません。八代から2時間程でやっと阿久根市に到着しましたが、時刻はすでに4:30を廻っていました。蔵に到着すると大石社長はちょうど蒸留の最中でした。事務所で少しお話してから蔵の中を案内していただきます。

 今が一番忙しい時期なので蔵の中では「蔵 純粋」は蒸留中、「がんこ焼酎屋」は瓶の中で2次仕込の発酵中、麹の方は黒麹の「莫祢氏」を製麹しています。「麹」「1次もろみ」「2次もろみ」「蒸留」とすべての作業を同時進行していくのは素人には到底理解できない煩雑な作業です。

 せっかくお伺いしたのですから、大石社長ともう少しお話をしたかったのですが私の都合もあり、大石社長もお忙しそうでしたので早々に退散いたしました。芋焼酎は芋のとれる時期しか造る事が出来ないので大変です。

 原料処理や稼働率の事を考えると、今の価格でも安いように思えてきます。長い蔵で4ヶ月、ある蔵では2ヶ月と聞きましたので、その間に1年分造らなくてはいけない蔵元も相当なご苦労があるように感じました。

【阿久根市】
鹿児島県の北西部、東シナ海沿岸線に位置する。東シナ海での沿岸漁業、暖地を利用した露地栽培農業など、第1次産業が基幹産業の人口約27,000人の町です。