「廣木酒造本店」2003/3/10(第34回)

 2月16日、17日と一泊二日で福島県の廣木酒造本店に行ってきました。一昨年にお伺いして以来ですので、約2年ぶりの訪問です。

 今回も福岡空港から福島空港への直行便を利用しての旅で、バースデー特割を使って格安で行くことができました。(なにせ正規運賃が6万円もかかりますので)こんな時に2月に生んでくれた親に感謝です。(2月はお酒造りの真最中なのです)

 13:50分福岡空港発の飛行機に乗るために家を11時前に出て、電車で博多まで行って地下鉄に乗り換え福岡空港まで約2時間で行くことができます。空港で食事を済ませ搭乗時間を待ちます。定刻どおり出発し15:30頃福島空港に到着しました。福岡が暖かかったせいか、福島はとても寒く感じます。

 空港でレンタカーを借りて、一路会津若松を目指します。東北自動車道の須賀川ICから乗って途中から磐越自動車道に入っていくと、みるみる積雪が・・・猪苗代湖や磐梯山が見えるところ辺りの積雪はかなりなものでしたが、会津若松に近付くにつれて雪もほとんどなくなり、普通の道路状況でした。

 5時前にやっと蔵にたどり着きました。ごあいさつをするため座敷に通されましたが、廣木さんは蔵で仕事をしていたので、かわりにお母さんがお相手をしてくださいました。世間話をしていたところに廣木さんが戻って来て、早速今年のお酒を利かせていただきましたが、やはり旨いですね。お酒に綺麗さがあり、飲み飽きしないような酒質になっています。うすっぺらでなく、これだけ旨味を引き出しながら、しかも飲み詰まらないというお酒は容易にできることでないような気がしますが、それをコンスタントに出荷出来るのはさすがですね、すごく感動しました。

 きき酒が終わってから、一通り蔵の中を案内していただきましたが、いろんなところに手を加えてあり、いい酒を造るための投資は惜しみなく実行されている様を目の当たりにして、廣木さんの酒造りに対する姿勢をあらためて強く感じました。

 お忙しい時期なので、そのまま失礼しようとしたら「今日は麹造りがないので一緒に飲みましょう」というありがたいお言葉をいただきました。実は醪の日数が、だいたい30〜35日で仕込みが行われているため、仕込みのタンクが足らなくなったりするそうです。半仕舞いという二日で一本ずつ仕込んで行くやり方ですので仕込みタンクが18本は必要なのですが、足らなくて仕込みのあいた日が出るそうです。

 当日は、日曜日で飛露喜をおいているお店が閉まっていましたので、仕方なく私が宿泊したホテルの一階にある居酒屋で福島のお酒を飲んでみましたが、どれも飛露喜には遠くおよびません。あらためて素晴らしい蔵元さんと取り引き出来ていることをうれしく思いました。ちなみに福島県の飛露喜の取り扱い店は10軒です。