「土井酒造場に行く」2003/4/25(第37回)

 3月3日、今日は「開運」の「土井酒造場」さんに行くことになっていましたのですが、用意にとまどり新幹線の乗車予定時間を過ぎて名古屋駅に着きました。次の新幹線で行こうとあきらめて改札口を見ると関ヶ原付近で積雪のため電車が遅れている旨の掲示をしていましたので、とりあえず切符を買って新幹線の乗り場に行くとまだ乗る予定の電車が停まっていました。ラッキーと思いながら電車に乗り込みます。この電車に間に合わなければ、最低30分は待たなくてはなりません。それにしても朝の風が凄く冷たいと感じたのは雪のせいだったのですね。

 10分遅れで出た新幹線で名古屋を出ると掛川までは1時間弱で到着します。10時前に着いたので、そのままタクシーで「土井酒造場」さんに向かいます。約20分ぐらいで蔵に到着しますと仕込の真最中で皆さん急がしそうに働いていました。その横を通り抜け奥の自宅の方にご挨拶に伺いますと、すぐに土井社長がお見えになりしばし雑談をしてから蔵の中を案内していただきました。

 今回訪れて変わっていたのは蒸し米の「放冷機」に圧縮した冷たい空気を送り込む機械と自動で「洗米」と「浸漬」が同時にできるという優れものの機械で、最後には一定時間浸漬させたお米が、水の切れた状態で出てくるというものです。これなら大量に使用する「掛け米」などの洗米や浸漬には最適ですね。あとはあまり大きく変わった所もなく、前回の訪問時と同じでしたが、出荷場ではまたまたビックリするような「秘密兵器」がありました。

 「開運」さんでは、本醸造祝酒の出荷が大変多くて、そのお酒にはあの派手な包装紙を巻いています。年末などの出荷の多い時期には、その包装紙を巻くだけでも人手がかかり、中にはこの作業が原因で肩こりがひどくなる人もいらっしゃったそうですので、一升瓶に紙を巻く機械を導入したそうです。全自動で紙を巻いて上の部分も輪ゴムで留めてくれるそうです。

 蔵を一廻りして自宅に戻ると、あらたに二人の女性のお客さんがお見えになっていました。実はその女性たちが「やつがい日記」に書いていました「モンラッシェ」という本を出版した「ケイコ&マイカ」というフランス在住の写真家でした。

 ちょうどお昼になったので、お座敷にあがってお昼を一諸にごちそうになりました。もちろん搾ったばかりの「開運 大吟醸斗瓶取り」や「開運 純米無濾過」を時間ギリギリまで飲んでしまいました。同席したお二人の女性にフランスのワインのことやフランスでの日本酒の評価など興味深いお話ばかりでしたので、あっという間に時間が過ぎて、これ以上遅くなるとまずいというギリギリの新幹線に飛び乗りましたが、名古屋駅で迷ってしまい(田舎者丸出し)あやうく帰りの飛行機の時間に遅れる所でした。

 後日、大分にお見えになった「ケイコ&マイカ」のお二人と臼杵でふぐを食べたことは「やつがい日記」をご参照ください。