「山忠本家酒造に行く」2004/4/10(第44回)

 3月7日(日)は「義侠」の40%と30%精米の利き酒があるので、蔵の方に行くことになっていますが、山忠本家酒造まで行くのには早すぎて時間があったので、午前中は欲しかった携帯用のキーボードを買いに行きました。大分では取り扱っているところがなくて、それなら名古屋に出たついでに買おうと探したら東急ハンズにありましたので買ってきました。

 これがなかなかスグレもので、使い勝手が良くって、携帯でのメール入力が楽になりました。ただ難点はテーブルがないと使えないことでしょうか。しかし出張などで外に出たときに重宝しそうです。PDAなど持たない私にとって携帯で文章が送れることはすごく助かります。

 それから、靴ひもとかを探したりして時間をつぶしながら午後1時になったので山忠本家酒造に行くために名古屋駅から名鉄電車に乗りました。約30分程で、最寄り駅の「日比野」に到着します。そこからは徒歩15分程で山忠本家酒造に着きます。

 事務所で挨拶を済ませてから、利き酒をするために蔵の方に行きます。そこには40%精米のタンクが5本分と30%精米のタンクは2本分の試飲用のお酒が置いてありますが、40%精米、30%精米のそれぞれ1本が「特別栽培米」で仕込まれたお酒です。

 その7本のうちから自分が気に入ったお酒を仕入れる訳ですが、これがなかなか難しくて毎回神経をすり減らします。だいたい40%を1本それと特別栽培米のお酒を1本、30%は普通のお酒を1本と特別栽培米のお酒を1本の都合4本仕入れます。それぞれがどういったお酒で、これが熟成した時には、どの様に変化するかを予測しながら、火入れをした方が良いか、生のままで良いか等々考えながら仕入れるお酒を決定します。

 毎年のことですが、その日の体調で味も違って感じますので、それが大きく影響してきます。今年は風邪気味だったこともあり、体力がなかったのでしょう、結果として、やわらかで酸の穏やかなお酒を選んでいました。(あとで判ったことですが10号酵母のお酒でした)これが体調が良ければ酸の多いしっかりした味わいのお酒を選んでいたことでしょう。しかしながらこのお酒はこれで素晴らしく、早くから飲めるお酒になりそうでした。

 40%、30%の特別栽培米のお酒は火入れをしてもらって、3年後から販売する予定です。すでに過去2年分は在庫していますので、来年からはこの素晴らしい特別栽培米のお酒が楽しめます。それだけ真価を発揮するには時間がかかるお酒ばかりですので、その為に在庫の方は「お金」「場所」ともに苦労しています。

 試飲も終わり、蔵を後にして夕方からは、名古屋市内で取引の酒販店が集まっての懇親会です。全国の酒屋さんが集まって、いろんなお話が聞けるので毎回とても勉強になります。商売をやっていると、どうしても独りよがりになりがちですが、こんな時に反省したり励まされたりして、非常に心強く感じます。一人で仕事をやりながらも一人じゃないんだと・・・何故かスポーツの個人競技に通じるところがあります。