「亀の井酒造に行く」2007/2/25(第66回)

 1月28日浜嶋酒造さんに行った翌29日に玖珠町にある「亀の井酒造」さんにお邪魔しました。前からお取引はあったのですが、ほとんどが吟醸酒でどちらかというと私の思う普通の純米がありませんでした。

 ところが、昨年社長の長野さんから「今年は初めて、山廃純米を仕込んだので見て欲しい」と言われ、利き酒したところとても初めてとは思えない良い出来だったので、これなら「生」で是非飲んでみたいと思ったので、60本だけ生酒で出荷して貰いました。

 このお酒が、昨年末頃からとっても美味しくなり、年末の利き酒会では、どこの会場でもとっても評判が良く、このタイプならまたいただきたいと思ったので様子を見に行った次第です。

 朝のうちは積もっていたという雪も、私が伺ったお昼頃にはすっかり融けて消えていましたが、そこは「玖珠町」県下でも名だたる寒い土地柄、車を降りると思わず震えあがりました。

 お伺いした時、長野社長はお留守でしたが、まもなく戻ってくるとの事で事務所でお待ちしていましたら、すぐに帰ってこられました。挨拶もそこそこに、昨年の「山廃純米」の火入れしたお酒を利かせていただきましたが、案の定味が乗りきれず、少し若さを感じました。

 おそらくこのお酒なら1年半から2年くらいの貯蔵で本当の意味での味わいが出てくるのではないかとお話ししましたら、社長もそのようなお考えのようでしたが、年末お酒が不足して、山廃純米の火入れをかなり出荷したという事でしたので、在庫が少なくなってきているそうです。

 その後、蔵の中を案内していただきましたが、昔と変わらず清潔で整理整頓の行き届いた蔵内は、冷え込んで凛とした空気が張りつめていました。あいにく杜氏さんがお留守で、お会いする事は出来ませんでしたが、仕込藏の醗酵中のタンクや山廃純米の酒母など見せていただきました。

 久しぶりの訪問は、懐かしいやら戸惑うやら、なかなかおもしろい一日になりました。帰りは近くの温泉に浸かってゆっくりして帰りました。