「九州縦断蔵巡り 2」2007/12/10(第75回)

  前回の続き
 11月13日大分を早朝出発し、いきなり鹿児島でも最南端の指宿までやっと辿り着いて、ホテルにチェックインした後は、お約束の飲み屋さん探しです。ホテルを出ると路地によさげなお店が・・雰囲気も良さそうなので、ここに決めて中に入りました。若いご夫婦が二人でやってる小さなお店でしたが、ここに決めて良かったです。

 お魚とお肉をバランス良く頼んで、さて焼酎は・迷ってしまいます。鹿児島はさすがに焼酎王国ですから置いてある焼酎も鹿児島県内でも指宿近辺の焼酎ばかりなのですが、それでも10種類はありました。ご主人と焼酎話で盛り上がり、「兼八」という麦焼酎はご存知ですか?と尋ねると「知りません」とのこと、これには四ッ谷専務もちょっぴり残念そうでした。

 焼酎に刺身でかるく飲もうと思っていたら、お料理がおいしくってけっこういきます。四ッ谷専務と二人で五合くらいは飲んだでしょうか。それにしても鹿児島は一人前の量が多いこと、ビックリします。大分なら二人前でこのくらいかなというくらいの盛りの良さです。

 お腹はけっこういっぱいで満足していたのですが、ちょっと飲み足りずに、近くのお店で赤ワインを1本空けてお開きにしました。

 翌11月14日は、朝一で山川の田村合名さんへお伺いしました。北川さんがお忙しい時間を割いて、待っていて下さいました。藏を見学させていただき、お話しをして1時間ほどで失礼しましたが、帰りに「黄金千貫」をお土産にいただき何かすごく得した気分です。田村さんは造りの真っ最中で、白麹が終わって黒麹に取りかかっていました。造り全体の2/3程度が終了してるという感じで、もうしばらくは忙しい時期が続くそうです。

 造りの詳しいことは判りませんが、ちょっと酒質が軽くなったような気がしました。黒霧を意識しているのか、飲みやすさに偏りつつあるようでした。

 田村さんの次は、川辺町の「尾込酒造」さんです。国道226号線を枕崎方面に進み、開聞岳を左に見ながら頴娃町付近で農道に入り、茶畑の中を1時間ほど走ると川辺町に到着です。以前お邪魔したことがあるので、割と簡単に探すことが出来ました。

 尾込社長は、四ッ谷専務と年が近いこともあり、酒の会などでお会いしてから懇意にしているということです。お忙しい尾込社長に代わり滝山さんに藏を案内していただき細部まで説明していただきました。私が以前訪れた時から貯蔵庫の方が建て替えられてきれいになっていました。その後、事務所で少しお話しをさせていただき、お昼ごろ藏を出ました。

 お昼を食べたのち、本日最大の楽しみである「西酒造」さんに午後2時頃お伺いしました。西酒造の有馬工場長と四ッ谷専務が懇意にしてるということで、藏を案内していただけることになりました。

 山の中に突然現れた建物は、遠くから見ても相当な大きさだと分かるすごい藏です。あまりにも大きすぎて、説明のしようがないくらい立派な設備が整った施設なのですが、それでも手狭になったということであちこちを増築していました。

 お取引のないお蔵なので、あまり詳しいことは書けませんが、ちゃんとしたポリシーに基づいて藏を拡大していることに感激しました。

 その日の夜は鹿児島の繁華街「天文館」で有馬工場長とその日知り合った酒屋さん、四ッ谷専務と私の4人で「黒豚しゃぶしゃぶ」をいただきました。
 
                            つづく