「山忠本家酒造に行く」2008/3/10(第80回)

  3月の第1日曜日は、例年「義侠」の蔵元である山忠本家酒造さんの「新酒利き酒会が催されます。今年は2日がその日に当たりましたので、名古屋市近郊の蔵まで、出かけてきました。

 ところが、朝から何を勘違いしていたのか、9;50分までに大分空港に着けばいいと思い込み9時頃髭を剃っていたら、ちょっと待て前15分には着いてないと駄目なんだよね。50分から15分引くと35分。その頃空港にいないとまずいよな。家から空港までは約25分・・・て、もう出かける時間じゃないか。

 あわてて、家を出て中部国際空港行きの飛行機にやっと間に合いました。(冷や汗)11時前に中部国際空港について、そのまま電車で名古屋へ、ホテルに荷物を預けてちょうど昼時だったので、駅前オフィスビルの地下にあるパスタ屋さんで昼食をとり、それからゆっくりと13時過ぎの電車で日比野駅まで行き、そこから蔵までノンビリと歩いていきました。

 午前中に半数の酒屋さんが来たらしく、午後からの利き酒はゆったりとした感じでお酒を利くことが出来ました。今年から会場を槽場(ふなば)に変更されていたのと(狭くなった)暖房器具があったので、寒い思いをせずに済みました。


 今年のお酒も全体的に硬い印象を受けました。もちろん米が融けず粕歩合が異常に高くなったということも影響しているようでして、どちらかと言うと熟成酒に向くお酒だなという印象でした。

 生酒だけでは、すぐに売れそうなお酒が少なかったのですが、助かったのは社長の二男さんが昨年の造りより蔵に入ったので、彼の意見で熟成したお酒も同時に利くことが出来るようになったことです。

 1年・2年・3年と熟成させたお酒が並べられており、そこから好きなお酒を選ぶことが出来ますので、酒屋にとってはとても嬉しいことです。蔵で寝かしている分仕入れ価格は高くなりますが、自分の所の冷蔵庫ではキャパシティーの限界もあるので、そういう風に蔵で熟成させて出荷していただくと、とっても助かります。 熟成酒の中にはとても良い物がありましたので、そちらも買わせていただきました。やはり日本酒は、熟成した方が美味しくなることを再認識させて貰いました。(好き嫌いの好みは別として、ちゃんとしたお酒は熟成させると、間違いなく美味しくなります)


 義侠さんのお酒は佐藤杜氏の時代からすると、きれいになって物足りないというご意見を良く聞きますが、確かにその通りだと思います。しかし今の杉浦杜氏も決して負けていません。おとなしくて目立ちませんが、熟成酒に向く高品質のお酒を一生懸命造っています。今後は息子の昌弘さんと一緒に益々素晴らしいお酒を造ってくれるものと期待しています。

 夜は場所を名古屋市内に移して、30名くらい参加しての宴会です。2次会までお付き合いして眠くなったので、みなさんと別れてホテルに戻り寝ました。

                    <次回は、松瀬酒造です>