「瀧自慢酒造」 2009/5/10(第95回) <三重県名張市> 2月に「松瀬酒造」さんを訪問した時、一緒にお伺いする予定でしたが、私の連絡ミスで都合が合わずに延期となっていました。それで今回山忠本家酒造さんに行くのに合わせて再度調整して実現しました。 3月9日(月)近鉄名古屋駅から9:10発の特急に乗り、途中駅の伊勢中川で難波行き特急に乗り換えて1時間半ほどで名張駅に到着します。そこから普通電車で一駅行くと蔵のある赤目口に到着です。駅からは南に向かって5分ほど歩くと蔵に着きます。 その日はちょうど三重県内の知り合いの酒屋さんが北海道のお客さんを連れて蔵見学にいらっしゃっていました。30才くらいの若い人たちばかりでしたが、女性2人含めた5人グループで、料飲店さんということでした。お仕事を休んで蔵見学に廻るなんて熱心な若者でした。これからの業界を背負っていってくれるかも・・・そんな期待を持てるような人たちでした。 そんな訳で試飲の用意もしてあったので、杉本さんが北海道のお客さんと話をしている最中に一通り試飲を済ませました。お酒は今年も安定した造りであまり欠点らしい所も見当たりません。ここまで安定してくると年中商品は供給して貰えるし、価格もリーズナブルなので料飲店さんにもオススメしやすくなります。 確かに名前が売れている商品は売りやすいのですが、反面私がオススメしなくても売れてしまうというジレンマがあります。ですから「瀧自慢」のように特別有名ではありませんが、質の高い商品を安定的に供給して貰えるのが一番助かります。雑誌に載るばかりが良いお酒とは限りませんので、ぜひたくさんのお酒を先入観を持たずに飲んで貰いたいものです。 試飲の後で蔵の中をぐるっと廻りましたが、新しい設備の導入もなく特に変化もないということでしたので食事に行くことになりました。 先客は次の蔵へと向かいましたので、二人でゆっくりと話せる所ということで住宅街の奥まったところにある蕎麦屋さんに連れて行ってもらいました。ログハウス風の建物で一見しても、ここがまさか蕎麦屋さんとはわからずに通りすぎる人が多いそうです。そんなお店の中は石の床で(大理石ではなく軽石のような感じです)壁は昔ながらの土壁、そして薪ストーブがあり同じくらいの長さに切り揃えられた薪が燃えていました。建物全てが天然素材にこだわった現代風の造りで店主のライフスタイルを旨く表現していると感心いたしました。 蕎麦が出来上がるまでの間、「西の関」の萱島さんに造りの勉強に来たこと等九州との関わりをはじめて聞きました。それから以外だったのは焼酎に関する事を知らないのにビックリしました。(日本酒しか造ってないので当たり前ですが)お客は我々二人だけでしたので、杉本さんの趣味である釣りのことやあまり人がいると話せない業界のことなどいろんなお話しが出来ました。 そうこうするうちに、店主の好みで揃えた趣のある器に、天ぷらとざる蕎麦がのせられてきました。その美味しい蕎麦と天ぷらを堪能した後、名張駅まで送っていただき杉本さんと別れました。 杉本さん、大変ごちそうさまでした。そしてお世話になりました。 私はそのまま中部国際空港に向かい夕方の飛行機で大分に帰りました。 *そば「けいた」 三重県名張市青蓮寺1258-9 平日11:30-14:30/土日祝11:30-14:30,17:30-19:30 ※水曜日休み 次回は「米鶴酒造」です。 |