「米鶴酒造」 2009/5/25(第96回)

<山形県高畠町>
 4月11日朝8時半前に大分空港に向かって家を出ました。今回、東北地方に行くためいろんなルートを調べましたが、安くて早いのは中部国際空港を経由して仙台空港に降りる方法がベストでした。伊丹空港経由も考えられますが、それだと一万円近く高くなりますし、時間も上手く合いません。

 9:20分発中部国際空港行きに乗り空港内を移動して11:05分発仙台空港行きで12:20分に仙台空港着です。そこからレンタカーを借りて国道4号線を南下、白石市から国道113号線(七ヶ宿街道)を南陽市方面へ向かいます。

 ちょうど桜が満開を迎えた頃で途中の大河原町にある船岡城址公園付近では車がかなり混雑していました。やっとのことでそこを通り抜け仙台空港から1時間半ほどで蔵のある高畠町二井宿に着きました。宮城県境から20分程度なのですが県境の七ヶ宿町では残雪もあり雪解け水が流れる川に水芭蕉が咲いていました。ですから空港と七ヶ宿町では相当な温度差があるようです。


 蔵では梅津陽一郎社長が待機してくださいました。ご挨拶もそこそこに蔵の中を案内していだだきました。造りもそろそろ終わる頃でタンク3本だけもろみが残っていました。

 一廻りしたあとで今年の新酒を5種類利き酒させていただきましたが、いずれも米鶴特有の良い意味での蔵癖があり、口にした時に「米鶴のお酒」と認識できるものでした。(非常に重要なことです)

 そこで近頃疑問に思っていたことをお伺いすると、やっと謎が解けました。と言うのも、このところ酸のしっかりしたお酒が多いので、10号酵母主体にしてはおかしいと思っていましたら、案の定9号酵母の使用比率が高くなったということでした。それと美山錦が減ってきて、山形県独自の品種である「出羽燦々」や「出羽の里」が増えてきたのだそうです。

 山形県酒造組合は独自の米や酵母を開発したり、研究会を重ねることによって、どの蔵元さんも切磋琢磨しながら、素晴らしいお酒を排出する日本を代表する県です。


 1時間半ほど蔵に滞在し、その夜の泊まる予定になっている山形駅近くのビジネスホテルに向かうための近道を梅津社長にお伺いして蔵を出ました。その夜にまた一緒に飲む約束をしていましたので一足お先にホテルに向かいチェックインだけ済ませる事にしたからです。

 先程通ってきた国道113号線を少し戻り、県道268号線に入り県道13号線を経由して上山市で国道13号線の上山バイパスに出ました。これならいつもの高畠町の街中を経由するより15分以上早く着くような感じのルートでした。

 夜7時過ぎに山形駅で待ち合わせて、山形駅から徒歩3分ほどの所にある酒造組合御用達という『酒菜一(さかないち)』に連れて行って貰いました。

 ここは酒造組合の方々が行くだけあって素晴らしいお店です。県内のお酒は全て網羅しているそうでして、しかも店主自ら藏を廻りお酒を仕入れてくるそうです。なので市販されていないようなお酒も飲ませて貰えます。この日も特別にわけて貰ったという「十四代」の生酒をごちそうになりました。

 もちろん米鶴を始めいろんな蔵のお酒を飲ませていただきましたが、総じてお酒のレベルが高くあらためて山形県の日本酒を見直しました。


     梅津社長、お世話&ご馳走になりありがとうございました。

                       次回は「廣木酒造本店」です。 
 【酒菜一(さかないち)】

〒990-0039 山形県山形市香澄町1-7-7
023-641-0255

18:00?24:00 定休日 日曜日