「廣木酒造本店までの寄り道」 2009/6/10(第97回)

前日山形駅前に宿泊して、4月12日は庄内方面にドライブに出かけました。 (廣木さんとは夕方の待ち合わせでしたから) アカデミー賞を受賞した映画 「おくりびと」の舞台となった庄内平野の酒田市から望む「鳥海山」が見たくて 山形中央インターから東北中央自動車道・山形自動車道を経由して、約1時間半 ほどで酒田インターに着きました。

 あいにく酒田インター付近では霞がひどくて、鳥海山を見ることが出来ません。地図に従って車を走らせると見えてきました。雪をいただいた雄大な「鳥海山」がそびえています。九州では一つの山であれだけ大きいのは珍しいので、感動ものです。冬の壮絶な季節風にも耐えるその姿は只々荘厳なばかりです。

 山の裾野を東から海の方に向かっていろんな角度で鳥海山を眺めました。中でも遊佐町から望む鳥海山が最もきれいに感じました。まだ桜が咲いていませんでしたが、あと1週間もすると桜も咲いてもっと美しかったことでしょう。


  帰りは酒田みなとインターから来た道を戻ります。途中で山形自動車道は途切れ自動車専用道路の「月山花笠ライン」を通り月山インターからは再び高速道路が繋がっています。山形ジャンクションを通り過ぎて、宮城県境の峠に差しかかる頃には1時をまわっていました。県境を過ぎてすぐの古閑パーキングエリアで軽い昼食をとり、さらに車を走らせます。村田ジャンクションで東北自動車道と合流し南下します。

 そこから1時間ほどで、郡山ジャンクションを経由して磐越自動車道に乗り換えます。左に猪苗代湖、右に磐梯山を見ながら30分ほどで会津若松インターに着きました。通常ですと5200円かかるところを休日割引の1000円で済みました。


 この時点で14時頃でしたので、前々から行ってみたかった会津若松市内から南へ1時間ほどの所にある昔の宿場町で有名な「大内宿」に行くことにしました。道路標識に従って県道131号線を進むと立ちはだかる高い山、トンネルでもあるのだろうとタカをくくっていたら、山の上に向かって道路が折り重なるように延びています。ここが会津西街道の難所「氷玉峠」です。

 昔からするとかなり改修したのでしょう、そこそこ広く不安になるような道ではありませんでした。立ちはだかっていた氷玉峠の頂上を過ぎて少し下って行くと右手に大内ダムが見えてきました。さらにダムの湖面に沿って走ると、堤防の下の木々の間に「大内宿」を眺めることができました。


 約40軒の茅葺き屋根の建物が連なる風情は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような気分になります。当日は日曜日だったこともあり、たくさんの観光客で賑わっていました。私も駐車場に車を預けて、舗装もしていない昔の土間のような道を散策しました。途中「みなとや」というお店で見かけた「しんごろう」(お米を半分搗いてにぎり、竹串に刺してエゴマ味噌を塗って炭火で焼いたもの)を1本200円で買って食べました。

 この風情なら全国から観光客が来るのも当然です。それなりの情緒を残していますので、良くテレビなどで取り上げられるのも納得出来ます。ゴールデン・ウイークなどは会津若松市内から渋滞するというのも頷けます。その場合国道118号線を通らずに県道131号線を通るほうが渋滞も少ないそうです。

 帰りは通ってきた道をまっすぐに行くと、会津坂下町に出るようになっていましたので、地図に従いまっすぐ進むと見慣れた国道49号線が見えてきました。

                              <つづく>

                  次回がホントに「廣木酒造本店」です。 

 【大内宿(おおうちじゅく)】 国重要伝統的建造物群保存地区

  福島県南会津郡下郷町大内宿