「島岡酒造に行く」 2010/4/10(第110回)

 2月16日廣木酒造本店を訪問した後、郡山から再び新幹線に乗り、小山で降りて両毛線に乗り換えてJR足利駅へ、徒歩で東武足利市駅まで移動して太田まで、到着したのは午後7時をまわっていました。それからタクシーで宿泊先のホテルへ

 夕方、島岡専務においしい飲み屋さんがないかと連絡を取るものの、連絡が取れず仕方ないのでホテルで聞いたところに行ってみましたが、ぜんぜんよろしくなさそうなので、ブラブラと駅方面まで歩いていると、メニューに群馬泉山廃本醸造のある居酒屋さんを発見したので、そこで晩飯を食べることにしました。

 群馬泉を熱燗で3杯ほど飲んでいると島岡専務より連絡があり、夕方の電話には気がつかなかったということでした。でもせっかくなら太田に来たのならという話になり、8時半を過ぎた頃に合流して島岡専務の車で駅から15分ほど走ったイオンのショッピングモール近くの住宅街にあるお店に・・・ここは群馬県の酒造関係者で評判のお店らしく、皆さん良く訪れるお店だそうです。

 お店の名前は「張海(はりがい)」さん、とっても雰囲気の良いお店で、料理が最高でした。群馬県は海無し県なので魚は期待していませんでしたが、素晴らしく良かったです。何でも茨城県の大洗の方から来るらしく、新鮮でおいしくってビックリしました。島岡専務が持ち込んだ超特撰純米をお燗にしてもらい、しこたま飲んでしまいました。


 翌17日は、二日酔いの状態でホテルからタクシーに乗り蔵にお邪魔しました。社長はあいにく組合の仕事で出かけていらっしゃったのでお会いできませんでしたが、社長の奥さんにはご挨拶することができました。

 しばらく店頭(小売もしていますが、ほとんど知り合いしか来ないような感じ)で昨夜の話の続きをしたりして、時間を過ごさせていただきましたが、帰りの飛行機が午後3時過ぎなので、太田を12時過ぎの特急に乗らないと間に合わなくなるので、早々に蔵を見学させてもらいました。

 すでに甑倒しも終わって醪(もろみ)もあと4本(純米初しぼりと淡緑と純米大吟醸)だけになっていましたが、後半に差しかかっていたので、醪を飲ませて貰うとすでにしっかりとしたお酒になっていました。

 相変わらず造りはオーソドックスでして、ほとんどが総米1500kg仕込に従来通りの酵母で山廃もとで仕込んでいます。火入れも必要以上早くすることもなく、充分味が乗ってから火入れをして、それをタンクで熟成させます。いつ飲んでも変わらない旨さや安定感はここから来るのだと感じました。

 一方すべてが従来通りという訳ではありません。麹室は一時、天幕式の製麹機を導入したものの満足できずに箱麹に戻しましたし、槽も藪田式を導入しましたが、圧力をほとんど加えずポンプ圧だけで送るため充分な粕も出るような搾りをしています。また鑑評会に出品する純米大吟醸(純米部門が出来たため)も小仕込みながら専用の部屋で仕込んでいました。


 また蔵の地下には、一升瓶に詰められた吟醸酒が年代ごとに定温で保管されています。私は昨年その中から14BYの純米大吟醸を特別に出していただきました。

 この藏はすべてが自然体で無理をせずに仕事(酵母の含めて)をしているので、お酒にもそれがよく現れているように思います。とにかく新酒でも良く身体に馴染みます。違和感なく身体に入ってくるお酒ってそれほど多くはないと思います。


 もっとお話しが出来れば良かったのですが、時間も押し迫ってきましたので太田駅まで送っていただき、群馬を後にしました。

            島岡専務お世話になりました。