「尾込商店に行く」 2010/11/10(第114回)

 11月3日、前日のきき酒会で大分に宿泊し、そのまま鹿児島まで一気に突っ走る予定でしたが、2日の夜に大分に向かう途中、愛車イプサムのご機嫌が悪いのこのまま行くととんでもない目に遭いそうなので3日の朝、仕方なくトヨタレンタ
カーで車を借りて出発しました。まぁ200.000kmも走るとガタが出ますよね。

 秋晴れの中をレンタカーは快調に走ります。大分自動車道から鳥栖JCTを経由して九州道へ2時間半ほどで一回目の休憩場所宮原SAです。一息入れて再度走りだし人吉を過ぎて、えびのJCTから鹿児島道へ2回目の休憩を桜島SAで取って鹿児島市内へ指宿スカイラインで川辺ICまで行くつもりが、谷山ICで間違って降りてしまい、仕方なく225号線で川辺に向かいました。

 大分を9時過ぎに出発して、尾込商店さんに着いたのは2時半をまわっていましたので約4時間半の道のりです。距離にして400kmくらいです。祭日なので少しは混雑するだろうと5時間ほどみていましたが、以外にスムースに移動できました。

 これで1000円+310円(指宿スカイライン)は安いですね。しかし途中、覆面パトカーに捕まっている車をたくさん見ました。他に熊本IC先でまさにいま事故ったばかりという大破した車もありました。おそらくその後すぐに混み出したことでしょう。幸い運転手に怪我はないようでした。 

 尾込社長とは3時に約束していましたが、早めに着いたのでそのまま蔵にお邪魔するとちょうどパートさんたちが帰るところでした。数人の方々が車やバイクで帰っていたので、原料処理にはけっこう人数が必要なのだとあらためて感じました芋洗いの機械には明日仕込む分の芋が投入されていましたし、その後使う分の芋も
用意されていました。毎日2トン以上の原料芋を使うそうですので、原料処理も大変ですね。

 事務所で挨拶をすませ、しばらく待っていると尾込社長が蔵から戻ってきました。今年の芋の生育状況など話していると「米トレーサビリティー」の話題になりました。尾込商店さんは前から国産米を麹に使っているので、ほとんど影響はないのですが、困っているのは「タイ米」を使っていたところです。

 決して国産米だから良いという訳ではないのですが、(むしろ麹造りにはタイ米の方が適しています)どうもイメージが悪いので国産米にシフトする蔵が増える様です。麹を作るのも大変だし、何より味が変わるのに大丈夫でしょうか?

  しかし事故米の影響がこんな形で現れるなんて、行政もどうかしてますね。

 その後、蔵を見学させていただいて、今年のさつま寿「旬」になるであろうタンクを覗いて香りを嗅がせてもらいました。それと40年以上使っている、琺瑯製の蒸留器とステンレス製の新しい蒸留器で蒸留した焼酎を比較させてもらいましたが明らかに香りが違います。車を運転するので試飲こそ出来ませんでしたが、これほど蒸留器で違いが出るとは大変驚きました。また新しい蒸留器も改良を重ねることによって、ずいぶん良くなったと聞きましたので今後が楽しみです。

 2時間ほどお邪魔して蔵を後にし、ホテルのある「天文館」に向かいました。
尾込さん、お忙しいところお邪魔してすみません。お世話になりました。