「高嶋酒造」 2011/5/25(第121回)

 5月12日に「醴泉」の勉強会に参加して、名古屋に宿泊した翌13日、蔵元のある沼津市に向かいました。9:28名古屋発、11:16三島着のこだまで行きましたが、こだまは待ち時間が多くて、以外と時間がかかります。

 三島駅には蔵元の高嶋一孝さんが迎えに来ていただきました。駅からは車で20分ほどの道のりで蔵に到着します。ここは東海道五十三次の13番目の宿場町「原宿」があった場所だそうです。しかもその本陣がこの蔵元がある土地にあったそうです。

 その交易が盛んな土地で、元々網元をしていた先祖が酒造りを始めたそうです。酒名の「白隠正宗」は、地元の高名な僧「白隠禅師」から取って命名したということでした。

 事務所に通されて、お話しを聞いていて嬉しくなったのが、一杯で満足するお酒ではなくて、ずっと飲み続けられるお酒を目指しているというのが私の見解と一致しましたし、香りに対する考え方もまさに同じでした。実際お酒を試飲した時も、その考えがお酒に表現されていてとても好感が持てましたので、ぜひお取引をとお願いしました。

 蔵元の高嶋さんは柔道部出身と言うことで、立派な体格をしていますが、見た目と違い繊細な神経を持っている方だとお見受けしました。彼が造るお酒や蔵を案内して貰う時にも設備のあちらこちらにその神経の細やかな部分を感じることが出来ました。

 この藏にお伺いするきっかけとなったのは、友人の酒屋さんの紹介でした。

「駿河には 過ぎたるものが二つある 富士のお山に 原の白隠」と謳われるように白隠正宗もまた、多くの人々に日本酒の心を知っていただきたいという、造り手の熱い思いが込められた酒です。年間 300石という小さな酒蔵ですが、若き社長率いる蔵人全員で、高き志を持って酒造りに挑む期待の新星です。九州初上陸だそうですので、今後ともよろしくお願いいたします。

 帰りは新富士駅まで車で送っていただき、14:13の名古屋行きこだまで、途中り換えて柳ヶ浦まで約6時間、今回はオマケで電車が故障して中津駅で後続の電車
に乗り換えたため、予定より30分以上遅れて20:30ごろ到着しました。遠かった。